小児矯正は成長期に行うので成長中の軟らかい顎を動かせるので、顎が正しい位置になるように大きさやバランスを利用しながらコントロールできます。スペースのコントロールができるので後戻りも少なく、歯を抜かない矯正治療にもつながりやすいです。
小児矯正は成長期に行うので成長中の軟らかい顎を動かせるので、顎が正しい位置になるように大きさやバランスを利用しながらコントロールできます。スペースのコントロールができるので後戻りも少なく、歯を抜かない矯正治療にもつながりやすいです。
日本人の出っ歯さんに多いこのタイプの方の治療ケースです。
成長発育にあるお子さんは成長を妨げる因子を取り除くことにより、本来持っている成長のポテンシャルを引き出してあげる治療になります。
この方法では歯の移動のための矯正力としては過大な力なために歯の移動は起こらず、上顎骨が側方に開いて上顎骨そのものが横に拡大されます。そのため非抜歯治療を可能にしやすくする方法です。
この装置による作用機序は1961年にHaasらによって正中口蓋縫合が開くだけでなく、開いた所に骨添加が起こることが報告されている方法です。他の効果として骨性の気道拡大も報告されています。
また、Hartgerink(1986)の研究ではこの方法を行った患者様の3分の2で鼻閉の軽減が起こった報告しています。(写真2)
他の文献では個々の患者の年齢が重要な要因だとされており、成人では外科処置併用による拡大がしばしば必要になると報告されています。Murray(1971)、Ten Cate(1977)
適応年齢は15~18歳までと言われてきましたが臨床的には25歳くらいまで開いていることを確認しています。ただし、拡大量は年齢にともない減少していきます。(外科処置併用は別のページで述べます。)
歯列の幅が狭い場合に、装置を用いて歯列の側方拡大を行う方法で100年以上も昔から行われている歴史のある方法です。
この方法は、強い力によって短期間の大きい量の拡大を行う急速拡大法に対し、比較的長時間にわたって弱い力で少量の拡大を行うもので拡大様式は歯と歯槽骨(歯の埋まってる部分)の間の変化(歯性の変化)にとどまるとされています。(急速拡大法は骨格性の変化を最大にし歯性の変化を最小にする方法です)
装置としては、拡大床(写真1)、クワードへリックス拡大装置(写真2)、等があります。少し種類が違うかもしれませんが、歯列を発達させる→リップバンパーという装置もあります。
拡大文字を用いる拡大床の場合、通常、1週間で1度ネジを回してもらい(0.25mm)、1ヶ月で1mm拡大できることになります。通常、3~6ヶ月間使用してもらいます。ケースによってはネジの回す頻度は違います。痛みはありません。
混合歯列期に900g程度の力がかかる緩徐拡大装置を装着して、1週間に1mmの割合で拡大すると骨組織と形成スピードに近い速さで、ゆっくりと縫合部が開大される。
その結果、骨格性と歯性の変化の両方の変化が生じ、10週~12週後では急速拡大と同時期が経過した場合とほぼ同量の骨格性と歯性の拡大が行われることが報告されています(Hicks E.1978)
また1998年にはAkkayaSらは、急速拡大の緩徐拡大の比較では犬歯間(糸切り歯から糸切り歯)の幅が急速拡大の方が大きく拡がっていたと報告しています。
当医院では、年齢、性別、拡大量、お口の中の模型、レントゲン等の所見により、決定します。
以下項目をクリックすると、該当ページへ移動します。